公開日2021.04.14
最終更新日2022.10.04
今でも覚えています。
2年前、とある企業のホームページにあったのはテクノロジーを模した近未来な写真と「DX推進中」の文字。
これを見た私は何も考えもせず「デラックス推進中」と頭の中で変換し、さらにはテレビで人気のあのデラックスさんを思い浮かべていました。
月曜からよふかししたいなーって。
それが2021年現在、「DX」という文字はもはや違う言葉で定義されることがメジャーとなりました。
今回は「DX」通称デジタルトランスフォーメーションについて、
オンライン飲み会やWEB面接でこの話が出ても苦笑いしながら相槌打たなくて済む程度にサクっとご紹介いたします。
DXの定義
そもそもデジタルトランスフォーメーションとは、2004年にスウェーデンにあるウメオ大学のエリック・ストルターマン教授によって提唱された概念です。
その内容は「進化し続けるテクノロジーが人々の生活を豊かにしていく」というもの。
注意すべきは提唱されたのはあくまで概念ってところ。これを具体的にすべく日本(経済産業省)は以下のように定義しました。
企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること。
デジタルガバナンス・コード2.0/経済産業省
要するに、ビジネス活動におけるありとあらゆる事柄をどんどんデジタル化していこうねってこと。これを現代日本では「DX」と呼んでいます。
ちなみに「デジタルトランスフォーメーション」の略称がなぜ頭文字の「DT」ではなく「DX」かと言うと、
「トランス(Trans)」には「交差する/横切る」という意味があり、「X」の文字の形がそれを表現してるっぽく見えるからだそうです。
なんだか小学生で習った漢字の起源の話を思い出しますね。
企業のメリット
さて、DXを推進することによって多かれ少なかれ企業のビジネス活動には変化が生じます。
ここではDXを推進したときに生じる代表的なメリットを3つご紹介いたします。
顧客情報の活用
これまでアナログで管理していた情報をデジタル化することによってマーケティングや製品企画で活用できるようになります。
例えば、営業部の社員が個人でケースに入れて管理していた得意先の名刺をクラウド上で管理し、
部署全体で情報をシェアできるようにすることもDX化するメリットと言えます。
業務プロセスの改善
アナログだった社内手続きをデジタル化することもDXを推進することで生じるメリットです。
例えば請求書など紙で行っていた書類をデジタル化することでテレワークできるようになった会社があれば、
それはDX化推進で生じたメリットです。
昔のシステムを使わなくてすむ
ご紹介してきた2例と一部リンクしますが、実はこれもすごく大切なことです。
複雑すぎたり、古すぎたり、本来便利なはずの社内システムが逆に不便の巣窟になっている場合、
それをシンプルに整理することで社員のビジネス活動がもっと効率的になることもDX化推進のメリットです。


実はあなたの生活にも
ここまで企業がDX化を推進することのメリットについて紹介してきました。
実は企業がDX化を推進することで私たちの生活にも大きな変化が生じていることにお気づきでしょうか。その一例をご紹介いたします。
月額定額制音楽聴き放題サービス
ひと昔前はCDを買ったり、借りたりしていた音楽。
今ではネットを経由していつでもどんな曲を聴けるようになりました。これも企業がDXを推進した結果のひとつです。
キャッシュレス決済
支払いはスマホでピッ、なんてこと増えましたよね。
これも現金というアナログな方法からデジタルに移行したDXの成果のひとつです。
注文用タブレット
大手のチェーン居酒屋などを中心に注文でタブレットを使用する機会が増えました。
そう、これもDX。企業にとっては人件費の見直し、お客さんにとっては待ち時間に生じるストレスの軽減に効果があります。
このほか、ネットショッピングにオンライン授業なども当てはまります。実は私たちの生活にDXはかなり影響を与えているんですよ。


おわりに
いかがでしたでしょうか。今後、大企業だけでなく中小企業もDXの推進を行うと予測されています。そうなると、私たちの生活にも大きな影響を及ぼすかもしれません。
とりあえず私は、今後「DX」の文字を見てもTVで人気のデラックスさんを思い返すことはしないでしょう。
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