公開日2020.07.10
最終更新日2022.10.04
はじめまして。未経験で今年の1月からIT業界に入りましたぽけっとです。
前職は金融機関に勤めていましたが、スキルを身につけるために転職致しました。
そして、今年の3月にITパスポート、5月にITILv3の資格を取り、今はITILv4の試験勉強をしています。
前回の記事を書いた1週間後にITILの試験を受け、無事合格致しました。
そこで、今回の記事ではITILを取得することで何が変わるのか、ITILv3とITILv4の違いなどを書いていきたいと思います。
ITILを難しく感じたところ
まず、ITILに関して、僕が1番難しいと感じたところは、全体像を把握することです。ITILには「サービスライフサイクル」という5つのプロセスで構成された重要な考えがあります。
サービスライフサイクルは、「サービスサービスストラテジ」、「サービスデザイン」、「サービストランジション」、「サービスオペレーション」、「継続的なサービスの改善」というもので構成されているのですが、そのプロセスの内容を覚えるのに苦労しました。
サービスストラテジ | 市場より優れたITサービスを提供するために、 ITサービスをどのように設計していけばいいかの戦略を立てる |
サービスデザイン | サービスストラテジで設計した 計画に沿って開発する |
サービストランジション | サービスデザインで開発した ITサービスを運用させる |
サービスオペレーション | ITサービスが顧客に納得した形で 運用できているか見る |
継続的なサービスの改善 | 顧客がより良い運用を行えるように ITサービスを改善させる |
実際に仕事をしてITサービスを提供する側にならないとなかなかイメージが湧きません。ただ、このプロセスさえ覚えてしまえばあとは用語をちょこちょこ覚えるだけで暗記するだけですので割と楽です。
ITILは運用だけでなく開発も…!
ITILは運用系エンジニアの資格と思われがちですが、開発系エンジニアが取得したとしても業務の効率化が見込めます。
例えば、先程述べたサービストランジションにある「リリース管理」と「展開管理」です。これはサービスの受け渡しの効率化について記載されています。
サービスの受け渡しというのは開発系が運用系に渡す際に、開発系エンジニアは「早く渡して、引き継ぎを行って次の仕事に取り掛かりたい」と思ってるのに対し、運用系エンジニアは「前もって早めにマニュアルなどを渡してもらって品質の高いITサービスを提供したい」など、考え方の相違があることがあります。
そこで、サービストランジションのリリース管理と展開管理を学ぶことによって開発系と運用系で連携したサービスの受け渡しのノウハウを習得することが出来ます。
そのため、運用系エンジニアはもちろん開発系エンジニアにも取得してほしい資格です。
ITILv3とITILv4の違い
ITILv3では利用者にITサービスを提供するという視点でしたが、ITILv4ではITサービスを提供する側と利用する側がITサービスを共に創っていくという視点に変わったということです。
例えば、利用者がネットワークにデータを保存することが出来るクラウドサービスです。クラウドサービスも利用者のデータが入って初めてそのITサービスが成り立ちます。
僕がこのITILv3の試験勉強を始めた時にITILv4の日本語版を受験できるようになりました。あまり変わってないだろうし最新版であるITILv4の試験を受けた方がいいのかなと思い、自分なりに調べたのですが、どうやらそんな単純なものではないようです。
そもそもの考え方も違いますし、問題集を見てもITILv3で聞いた事あるような単語は2割程しか載っておらず、8割は初めて聞くような単語でした。
ITILv3とITILv4、この2つは別物と考えた方がいいみたいです。
ITILv3を学ぶかITILv4を学ぶかは、なぜあなたがITILを受験しようとしているかで変わります。
ITILv3を学ぶべき方
ITILの知識を職場で役立ててみたい、ITILの専門用語を聞いた時に「???」となってしまわないようにしたいのならITILv3を学んだ方がいいと思います。
ITILv4には出てこないような基本的な用語の問題も多数出てきて、IT業界の現場でもよく使われているようです。
ITILv4を学ぶべき方
新しいITサービスを利用者に提供していきたいと考えているならITILv4がオススメです。
新しい技術を提供するのに必要不可欠な考え方に関する問題が多数出題されています。
どっちも受験する価値あり
僕はゆくゆくはネットワークエンジニアやクラウドエンジニアなど多くの種類のインフラエンジニアの現場にいってたくさんの知識をつけていきたいと考えております。
そうなるとやはり基本的用語をおさえるのはもちろん新しいITサービスを提供するためのノウハウも知っておくべきだと感じたので両方受験することに決めました。
いかがでしたでしょうか。
もし、興味を持っていただけたならITILの受験することをおすすめいたします。