公開日2018.10.29
最終更新日2023.10.04
eSportsって何?
eSports(エレクトロニック・スポーツ)とは、複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲームやビデオゲームをスポーツ競技として捉える際の名称である。
eSportsは一人一人が会場にパソコンを持ち込み顔を突き合わせてゲームをプレイする催し(LANパーティ)の中から生まれたとされている。
欧米では1990年代後半から、現在では世界各地で高額の賞金がでる大会が開催されており、参加者の中にはアマチュアから、年収1億円を超えるプロゲーマーもいる。
eSportsの競技人口
競技人口は世界中で約1億3千万人と言われ、2017年の調査では、世界中で3億8,500万人以上がeスポーツを視聴しているとされている。
2018年5月に開催された「League of Legends」の世界大会では、最大同時視聴者数が1980万人。
ユニークビューワー数は6000万人にも及んだ。
ちなみに、League of Legendsの日本リーグ(2018年)における最大視聴者数は約12万人である。
記事でも紹介しているのでこちらもチェックしてみてください!
https://breezegroup.co.jp/201910/lol-esports/ リンク切れ
競技人口ランキング
ここで世界の競技人口ランキングを見てみよう。
1位 バスケットボール 4億5000万人
2位 サッカー 2億5000万人
3位 クリケット 1億数千万人
4位 テニス 1億人
5位 League of Legends 9000万人
6位 ゴルフ 6500万人
7位 野球 3000万人
世界で最も遊ばれているゲームである「League of Legends」の競技人口は約9000万人(1か月のアクティブユーザー数)だ。
これは世界の競技人口ランキングにおいて5位にランクインしている。日本でメジャーな競技である野球の競技人口が約3000万人であることを考えると、驚異的な数字である。
ちなみに、「League of Legends」や「スタークラフト2」などはプロフェッショナルスポーツと認定され、入国に必要なアスリートビザが発行されている。これは日本においても同様である。
日本におけるeSportsの立ち位置
世界中で急速的な拡がりを見せているeSportsだが、日本においては遅れていると言わざるを得ない。
要因としては様々だが、一番の要因は『日本におけるゲームの社会的地位の低さ』である。
日本において、ゲームはまだまだ余暇の一つとしてしか見られていない。
遊ぶのはほどほどに…と思う人が多数である。
eSportsという言葉に抵抗を感じる人も、この辺りの感覚が影響していると考えられる。
「ゲームがスポーツだなんて…。」
そんな言葉を聞いた人、または感じている人は多いのではないだろうか。
日本においてはしばしば『スポーツ=運動』と捉えられるが、近代スポーツにおいては『スポーツ=競技』という意味合いを持つ。
マインドスポーツという言葉もある。
海外ではチェスやポーカーが、日本では将棋や囲碁が競技と認められているのだ。
eSportsは、直訳すると電子競技という意味合いである。
日本でeSportsが普及するためには、まずは認識改革から進めていくべきなのかもしれない。
プロゲーマーと賞金について
eSportsを語る上でほぼ100%の確率で上がってくるワードがある。
それは『プロゲーマー』と『賞金』だ。
世界中では卓越した腕を持つプレイヤーが企業と契約し、プロゲーマーとして日々競技を行ったり練習をしている。
それを可能としている要因は、企業が選手の生活を保護しているからだ。
金銭面はもちろん、物件を借りゲーミングハウスとして整備し、身体面・精神面共にサポートしているチームも多い。
日本においては、ようやく月給制の体制を整えたチームが出てきた。
ゲーミングハウスも少ないが存在する。
数年前は、メーカーと契約してもマウスやキーボードなどのデバイスを提供するだけといったものが多かったが、プロゲーマーという職業が確立する下地は出来つつある。
『世界大会での賞金○億円以上!』
『年収1億円を超えるプロゲーマー!?』
最近はそういった単語をよく見かけるようになった。
確かに高額賞金はゲーマーにとって魅力的だ。
だが、当然ながら賞金を貰えるのは上位の数チームのみである。
契約している企業からの日々のサポートがなければ、チームとして成り立たないのが現状だ。
チームとして成り立たない、つまりゲームに打ち込めない環境では強くなれない。
今まではゲーム環境が整っておらず、日本のチームが世界大会に出場する機会は限りなく少なかった。
しかし、環境が整備されていくに伴って結果が出つつある。
このまま日本市場におけるeSportsが発展していけば、大規模な世界大会が国内で開かれる日も来るだろう。
参考:
eスポーツ産業に関する調査研究報告書 | 総務省
数字で見る2018 Mid-Season Invitational | lolesports.com
LJL Spring 2018 | ESM.one