公開日2020.01.23
最終更新日2022.05.02
こんにちはさるぼぼです。
突然の自分語りです。
自分が上京してもうすぐ3年が経ちます。
上京する前と自分が大きく変わったかと言われると自信はないですが残念ながら、世間は僕に合わせて止まったままではいてくれません。
頑張って進むしかないんですね、、
オンラインゲームでの立ち回りを研究している場合じゃないんですよね。
Ciscoはバリバリ変化していっています。
分かりやすいのは資格の大幅な変化ですね。
今回は今年改定されるCiscoの試験についてまとめていきます。
Cisco試験も新たな問題や既存の問題の改定があるかもしれないですね。
Cisco試験は何故改訂されるのか?
背景としてネットワークエンジニアに求められる知識量が急激に増えてきているというものがあります。
これまでCCNAと言えば「CCNA Routing&Switching」のように特定の機器や技術に特化されていましたが、現在のネットワークは無線やクラウド、プログラミングも絡んできています。
これらの新たな技術に対応するため、試験が改定されたといわれています。
また、試験の傾向を見ることでCiscoが今後求めるエンジニア像や製品の傾向もある程度把握できると思うので、難易度は上がりますが資格の価値は上がりますし、これまでの資格保持者よりも多くの知識を得るチャンスと思い、前向きにとらえましょう。
改定後の試験は2020/02/24から開始されます。
改定前に取得した方は急いだほうがいいですね。
CCNAの改訂について
これまでCCNAの試験では多くの方が CCNA Routing & Switching の試験を受験していたと思います。
この試験はICND1(CCENT)とICND2の両方の範囲を合格することで認定される試験でした。
今回の改訂で試験科目自体は1つにまとめられ、受験は一回で済むようになります。
また、CCENTの試験は廃止されることが決定しており、さらにCCNA R&S以外のCCNA試験も新CCNA試験に統合されます。
※CCNA Cyber Opsの試験は新CCNA試験には含まれず現行通りの CCNA Cyber Ops試験が続けられるそうです。
旧試験 | 新試験 |
---|---|
CCNA Routing & Switching | |
CCNA Cloud | |
CCNA Collaboration | |
CCNA Data Center | |
CCDA | CCNA |
CCNA Industrial | |
CCNA Industrial | |
CCNA Security | |
CCNA Service Provider | |
CCNA Wireless |
CCNA Cyber Ops | CCNA Cyber Ops |
CCNA新試験内容
1.ネットワークの基礎 20% |
2.ネットワークアクセス 20% |
3.IP接続 25% |
4.IPサービス 10% |
5.セキュリティの基礎 15% |
6.自動化とプログラマビリティ 10% |
CCNAの試験の範囲がかなり増えていることがわかります。
また6章では自動化やIoT関連の知識も含まれて来るようなので、新たな分野の学習が必須になっています。
正直CCNPに合格した方でも対策なしだと落ちるだろうなというほどCCNAの難易度上がっている気がしますね、、
Cisco 公式の試験概要は以下のリンクから確認が出来ます。
CCNA 認定とトレーニングプログラム 概要 | Cisco
また試験範囲は以下のリンクで確認できます。
CCNA Exam Topics | Cisco
CCENTはどうなる?
CCENTの今後
これまでCCNAの試験の中でもエントリー試験と呼ばれていたCCENTですが
エントリー試験自体はあります。
- CCT (Cisco Certified Technician)
と呼ばれる試験がエントリー試験になります。
この試験は実は元々存在していた試験なんですがエントリー試験としてはCCTが該当するようです。
CCTには2種類あり、目的に応じて受験することになります。
- CCT (Routing and Switching)
- CCT (DataCenter )
CCNPの改定について
CCNPについても大幅な改定がありました。
こちらも試験数は減りましたが難易度はかなり上がっているようです。
以下のように複数の試験がまとめられました。
旧試験 | 新試験 |
---|---|
CCNP R&S CCNP Wireless CCDP | CCNP enterprise |
CCNP Data Center CCNP Cloud | CCNP Data Center |
CCNP Collaboration | CCNP Collaboration |
CCNP Security | CCNP Security |
CCNP Service Provider | CCNP Service Provider |
再編された新試験はenterpriseとDateCenterですね。
多くの方が受験していたR&Sはenterpriseに組み込まれています。
また、他の試験も名称は変わりませんがCCNP全体で試験の形式が新たに統一され、コア試験+コンセントレーション試験の2科目に合格することで正式にCCNP認定という形式になっています。
コア試験
各試験ごとに設定されたその試験の中心になる知識を問わる試験です。
コア試験は各試験に一つしかないので否が応でも試験合格のためにはコア試験を受験する必要があります。
コンセントレーション試験
各試験に設定されている専門性に特化した試験です。
コンセントレーション試験は試験ごとに複数用意されており、その中から一つ選んで受験することになります。
この試験は一つ合格すれば認定条件は満たすので自分の得意な分野や学びたい分野などを選べばよいと思います。
前提条件の変更
これまでCCNPはCCNAを保持している方のみが受験可能でしたが新試験では前提条件となる資格は不要になります。
未経験からいきなりCCNPという方法も可能になっているようです。
CCNP(R&S)について
現行の試験で多くの方が受験していたCCNP (R&S)についてまとめます。
CCNP(R&S)はRouting、Switching、Tshootの3つの科目に合格することで認定される試験でしたがCCNP (Enterprise)と呼ばれる試験に変わります。
前述のとおり、コア試験+コンセントレーション試験から一つ選び合格することでCCNP (Enterprise) 認定となります
Cisco公式の新CCNPについてのリンクは以下になります。
CCNP Enterprise | Cisco
CCNP Enterpriseのコア試験内容
正確には 「300-401 ENCOR」 と呼ばれる試験になります。
この試験の内容は 以下になります。
新試験内容(CCNP Enterprise) |
---|
1.アーキテクチャ 20% |
2.仮想化 10% |
3.インフラストラクチャ 30% |
4.ネットワークアシュアランス 10% |
5.セキュリティ 20% |
6.自動化 10% |
公式リンクはこちら
CCNA 認定とトレーニングプログラム | Cisco
このコア試験ですがCCNAと同様に6章で自動化が新たに含まれているのでpythonなどの知識も必要になってきますし、単純に範囲も大幅に増えてこれまでCCIEで出題されていた範囲も勉強する必要があるようです。
CCNP Enterpriseのコンセントレーション試験内容
enterpriseのコンセントレーション試験には以下の内容があります。
- 300-410 ENARSI (ルーティングについて)
- 300-415 ENSDWI(SD-WANについて)
- 300-420 ENSLD(アドレッシングやエンタープライズデザインについて)
- 300-425 ENWLSD(ワイヤレス通信での調査やデザインについて)
- 300-430 ENWLSI(ワイヤレス通信の実装について)
- 300-435 ENAUTO(自動化について)
これらの試験は専門性に特化しているだけありこれまでのCCNPより難易度は大幅に上がっているようです。
当然のように現行でのCCIEの範囲も含まれますし、現CCIEでも触れていないような範囲も出題されるようです。
CCIEの改定について
CCIEも以下のように改定があります。
旧試験 | 新試験 |
---|---|
CCIE R&S | CCIE Enterprise Infrastracture |
CCIE Wireless | CCIE Enterprise Wireless |
CCIE DataCenter | CCIE DataCenter |
CCIE Collaboration | CCIE Collaboration |
CCIE Security | CCIE Security |
CCIE ServiceProvider | CCIE ServiceProvider |
今回の改訂はCCIE受験者にとっては嬉しい改定になっているかもしれません。
これまでのCCIEは筆記試験+ラボでの実施試験の2つに合格する必要がありました。
注目していただきたいのはCCNPとCCIEの試験分野が全て同じになっている点です。(※EnterpriseのみInfrastractureとWirelessの2つあります)
新CCNP | 新CCIE |
---|---|
CCNP Enterprise | CCIE Enterprise Infrastracture CCIE Enterprise Wireless |
CCNP DataCenter | CCIE DataCenter |
CCNP Collaboration | CCIE Collaboration |
CCNP Security | CCIE Security |
CCNP ServiceProvider | CCIE ServiceProvider |
これまでCCIEと他の資格には取得に関して関連性はありませんでしたが新試験ではそれぞれのCCNPのコア試験が該当するCCIE試験の筆記試験に相当するようになり、同じ分野のCCNPを合格した方ならCCIEのラボ試験のみの受験でOKとなりました。
Enterpriseに関してはCCNP Enterpriseのコア試験をパスすればCCIE Enerprise Infrastracture/Wirelessどちらの筆記試験もパスの扱いになるようです。
逆に言えばCCNPの難易度がそれほどまでに上がっている
ということだと思いますが、、
中途半端に資格を持っている方は?
Ciscoの資格は複数の試験を受験する必要があるため、一部の資格しか持っていない方もいるかと思います。
資格によっては救済措置があったりなかったりするのでその辺りもまとめておきます。
CCENTのみ保持(救済措置無し)
現在CCENTのみ保持している方は2/23までにICND2の取得をしないとCCENTを失効するだけでCCT保持にはならないので、無駄にしないためには早めにICND2を取得するしかありませんのでご注意ください。
CCNAを保持(CCNA保持継続)
どの分野CCNAを持っている方でも新CCNAの資格保持として認められます。
有効期限は新試験開始から3年ではなく、改訂前の試験の合格日から3年なのでお気を付けください。
CCNPの一部資格のみ持っている方(R&S)の場合
①RouteとSwitchの *どちらかのみ* 保持(救済措置無し)
片方しか持っていない方は無駄になってしまいます。
②RouterとSwitchはあるが *Tshootは持っていない* 場合(救済措置あり)
コア試験の「300-401 ENCOR」の保持者と認められます。
③ *Tshootのみ保持* している場合(救済措置あり)
コンセントレーション試験の「300-410 ENARSI」の保持者と認められます。
CCNPはCisco公式の確認ツールがあるので確認してみて下さい。
対応言語、試験時間、受験費は?
受験費や試験時間は以下になります。
試験名 | 言語 | 試験時間 | 受験費 |
---|---|---|---|
CCT | 英語 | 90分 | 14000円前後 |
CCNA | 日本語、英語 | 120分 | 33600円 (税別) |
CCNP (コア) CCNP (コンセントレーション) | 日本語、英語 | 120分 90分 | 33600円 (税別) |
朗報としてはCCNA,CCNP共に受験費が下がっているという所ですね
旧CCNA 39,600円(税別) →新CCNA 33,600円(税別)
旧CCNP 97,978円(税別) →新CCNP 62,700円(税別)
特にCCNPについては1科目分安くなるような形になっています。
これまでネックの一つだった金額面も多少は緩和されていますね。
悲報はCCTが日本語非対応な点ですね、、
自分は知らなかったのですが、どうやら元々CCTは存在していて現在でも受験は可能とのことでした。
※受験費に関しては情報が見つからなかったので、piason Vueに確認しました。
勉強方法は?
自分自身もコンセントレーション試験をどれか受験してみようかと思っているのですが、いかんせんどう勉強したらいいか悩ましくもあります。
ある程度時間もたてば教本も出てくるはずなので、それを待って勉強するのが無難と思います。
またCCNA,CCNP受験者の強い味方であるping-t様は既に改定後の試験に向けて問題集を作成していることを発表してくれているので、今後もお世話になりそうな予感がします。
個人的に思うのは絶対に環境を整えないと勉強できないなってところですね。
これまでの試験は正直暗記だけでいけるかなという部分も無くは無かったんですけど、新試験の合格には流石に本質をある程度は理解しないと合格も難しそうだし、勉強する意味も薄いので出来るだけGNS3やプログラミングが出来る環境を整えることをお勧めします。
まとめ
大幅な改訂があった、Cisco試験ですが個人的にはいつまでも同じ内容で対策が完璧に固まり時間さえかければパスできる試験よりは現代社会に対応し、しっかりと価値がある資格であるほうが重要だと思うので今回の改訂はよい改訂なんじゃないかと思います。
特に受験費が安くなっているのは受験者にとっては嬉しいですね。
自分もCCNPのコンセントレーション試験は受験してみようと思っているのでもし、うまくいったら記事にするかもしれないです。
記事にならなかったら察してください。