よく聞くテレワークって??実際に体験したメリットとデメリット -ITパスポート対応-

コロナ禍になってからよく耳にするようになった、『 テレワーク 』

2022年4月から、国家試験であるITパスポートの試験範囲がシラバス6.0に変更になり、テレワークの詳細に関しても試験で問われるようになりました。

言葉はよく耳にするものの、詳細はあまりわからない……
テレワークをしているって知り合いから聞くけど、テレワークってどういう感じなの?

ここではテレワークの定義からテレワークの形態、メリットデメリットについてふれていきたいと思います!

そもそもテレワークとは?

テレワークとは、「tele=離れた所」「work=働く」をあわせた造語で、一般社団法人 日本テレワーク協会によって以下のように定義されています。

テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のこと

テレワークとは|日本テレワーク協会 (japan-telework.or.jp)

テレワークは、働く場所によって在宅勤務(自宅利用型テレワーク)や移動中・移動の合間に行うモバイルワーク、施設利用型テレワークなど様々な形態がありますが、全ての形態の総称としてテレワークとされています。

テレワークとリモートワークの違いは??

テレワークという言葉もよく耳にしますが、それと同時にリモートワークという言葉もよく聞きます。この2つの言葉に明確な違いはあるのでしょうか?

テレワークは先ほどもご紹介したように「tele=離れた」と「work=働く」からできた造語で、リモートワークは「remote=遠隔・遠い」「work=働く」からできた造語なので、どちらも会社から離れた場所で働くことを意味しています。

そのため、2つの言葉に大きな違いはありません。

参考:jinjerミーティングマガジン 「テレワークとリモートワークの違いを分かりやすく解説」

男性がパソコンを使用してテレワークを行っている様子の画像

テレワークの形態とは???

テレワークの形態には主に4つあります。
テレワークといえば「在宅勤務」を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか?実は在宅勤務以外にもテレワークの形態があるのです!それぞれ詳しく見ていきましょう!

1.在宅勤務

自宅を就業場所とする働き方で通勤時間の削減、移動による身体的負担の軽減が図れ、時間の有効活用が期待できます。

2.モバイルワーク

交通機関での移動中や顧客先・カフェ・ホテルなどを就業場所とする働き方です。隙間時間・待機時間を業務時間に充てることができます。

3.サテライト/コワーキング

企業のサテライトオフィス(企業や団体の本拠地から離れた所に設置された部門共用オフィス)一般的なコワーキングスペース(個人や複数の企業が共用する仕事場)で行うもので、企業が就業場所を指定する場合も個人で場所を選択する場合どちらも含みます。

4.ワーケーション

リゾートなどバケーションも楽しめる地域でテレワークを行うことで、ブレジャー(出張先での滞在を延長するなどして業務後に旅行などのレジャーを楽しむこと)も含まれます。

※参考:一般社団法人 日本テレワーク協会「テレワークとは」

厚生労働省 テレワーク総合ポータルサイト「テレワークとは」

調べてみるとテレワークといってもこのように様々な形態があることがわかりました。
これからテレワークが進むとともに新たなテレワークの形が生まれるかもしれませんね!

テレワークのメリットは?

テレワークの意味と形態がわかったところで、次は気になるテレワークのメリット・デメリットについてです。

まずはメリットからです!
メリットは主に5つあります。

1.業務生産性向上

交通機関を使っての移動中や顧客先・カフェ・ホテルなどを就業場所とするモバイルワークでは、例えばお客様からの問い合わせに対し、その場でタブレットから会社のネットサーバーにアクセスして即座に返答ができる状況と、会社に戻らなければお客様に返答ができない状況と比較するとスピード感が違ってきます。

また、次の予定まで数時間時間があった際会社に戻って仕事をするのと、近くのカフェなどで仕事をするとなると移動効率や仕事ができる時間に差が生まれてきます。

在宅勤務であれば電話や来客、同僚などから話しかけられることがないため、デスクワークを中断されないことから集中して業務ができ、生産性が上がります。
テレワークを導入した多くの企業でアンケートをとると、大体の傾向として9割近くの回答者が「生産性が向上したか、変わらない」と回答しています。

女性がパソコンを使用しテレワークを行いながらお茶を飲んでいる様子の画像


それに加え、テレワークは社員の意識改革にも効果があるといわれており、いつでも・どこでも・誰とでも働ける働き方の変革により社員のフットワークが軽くなり、他部署や他社と連携が進むことがあります。顧客や現場からの情報が入手しやすくなるなどの効果も期待できます。

さらに、テレワークを行うとなると実施する業務を社員自らで計画する必要があります。そのため、多くの企業で「社員の自律性が高まった」というアンケート結果が得られています。

2.新規雇用・離職防止

テレワークによって働きやすい環境を作ることにより、優秀な人材を採用しやすくなります。最近の女子学生は結婚後も働き続けられる企業を選ぶ傾向にあり、ワーク・ライフ・バランスに配慮した企業は人気が高くなる傾向があります。

また、テレワークは障がい者雇用にも効果があります。
首都圏で新たに障がい者を雇用しようとしても働ける障がい者はすでに働いている現状があることから、新規採用がしづらい状況にあります。そのため、地方に住んでいる障がい者を在宅勤務で雇用する企業が徐々に増えてきました。障がい者も情報通信機器を活用すれば、終日在宅勤務が可能になり、同僚とコミュニケーションをとりながら孤立することなる働くことができます。

テレワークは社員の離職防止にも効果があります
内閣府の調査によると、第一子を出産した後に離職する女性の比率は47%という結果が出ています。
子育てや介護によって離職せざるを得ない方も、在宅勤務制度があれば在宅勤務を利用し就業を継続しやすくなります。

3.社員のワーク・ライフ・バランス向上

テレワークにより通勤に充てていた時間を有効活用できたり、睡眠時間の確保ができるようになったり家族と過ごす時間が増えるといった、ワーク・ライフ・バランスを確保しやすくなるメリットがあります。

また、在宅勤務の場合は保育園のお迎えに行きやすくなったり家事や介護の時間を確保しやすくなります。

企業にとってはワーク・ライフ・バランスを確保しやすくなると「企業ブランド・イメージの向上」、さらには従業員の仕事に対する「満足度と意欲の向上」に繋がります。

それだけでなく、テレワークは病気やケガをした際にも効果的です。
病気やケガにより通勤が困難になったとしても、家や病院の休憩室などでテレワークをすることができるようになります。

女性がパソコンを使用してテレワークを行お、その後ろでは男性が子守をしている様子の画像

4.コスト削減/節電

固定席を設けずに社員がそれぞれ空いている席や自由な席で仕事をするオフィス形態を「フリーアドレス」といいます。テレワークの導入にあわせてオフィスをフリーアドレス化すると、オフィス賃料や電力等のオフィスに関する固定費を削減することができます。

それだけでなく、顧客先や現場に直行・直帰すれば移動時間や移動費の削減につながります。テレワークを導入した多くの企業は残業代が10%以上減少しています。

5.事業継続性の確保

自然災害や新型コロナウイルスなどのパンデミック発生時に、普段から在宅勤務を行っていれば非常事態が発生したとしても在宅勤務により就業を継続することができます。

また、自然災害等が発生したい際に在宅勤務に切り替えれば通勤時間を減らすことができたり、本人や家族がインフルエンザになったとしても在宅勤務によって体調がよくなったタイミングで在宅勤務を開始することもできます。

参考:厚生労働省 テレワーク総合ポータルサイト「効果・効用」

テレワークのメリット まとめ

  1. 業務生産性向上
  2. 新規雇用・離職防止
  3. 社員のワーク・ライフ・バランス向上
  4. コスト削減/節電
  5. 事業継続性の確保

このように、テレワークによって通勤時間が短くなり他のことに時間を充てることができたり、自然災害の際や本人・もしくは家族が病気になったとしても就業を継続しやすくなるといった、様々なメリットがあります!

実際にテレワークをしてみて感じたメリット

ちなみにこの記事を書いている私はいま在宅勤務中です😊
そんな私が感じたテレワークのメリットがいくつかあります!
前の章で挙げた内容と被るところがあるかもしれませんが、実際に感じたメリットを挙げてみようと思います!!

1.時間が有効活用できる

在宅勤務なので通勤時間がありません。そのおかげで朝をゆっくり過ごすことができたり、退勤した後に家族と話す時間を持てたり、見たかったテレビをリアルタイムで見られたりと通勤時間に充てていた時間を別のことに充てる時間として有効活用できることに気づきました。

さらに、通勤時間がないため比較的時間に追われることは少ないと感じます。そのため心の余裕が生まれている気がします😎

2.通勤時間がないため、通勤による疲労感がない

電車やバスなどの交通機関を使って通勤されている方が多いかと思いますが、通勤ラッシュの時間は満員電車に乗らないといけない場合もあります😥
通勤のための移動って自分が思っているよりも疲れの原因になっていたりもしますよね……

在宅勤務ですと交通機関を使わないので、そういった通勤による疲れがありません。

私自身都内から少し距離のあるところに住んでいるということもあって、電車移動が長くなることが多いので、通勤時間がないゆえに通勤による疲れがないことは私にとってすごく大きなメリットでした😉

3.自宅のネット環境を見直すきっかけになった

個人的な話なのですが、自宅にあったパソコンの調子があまり良くない状態が続いていたものの、なかなか買い替える決心がつきませんでした。

そんな中、在宅勤務にて自宅のPCを仕事で使う機会が…。

久しぶりにパソコンを使ってみると動きや読み込みが遅いことに加え、ネットとの接続も悪い状態と仕事をするにあたって踏んだり蹴ったりの状態になりました。

そのため、やっと重い腰を上げてパソコンを買い替えました!
パソコンの動きが遅いことに正直ウンザリしたこともありましたが、今振り返るとパソコンを買い替えるいいきっかけになったなと痛感しています😂

新品のパソコンの画面に笑顔の表情が映し出されている画像

4.安心感がある

在宅勤務なので、自宅で仕事をすることとなります。そのため、安心感があります!

仕事をする上である程度の緊張感は必要だとは思いますが、緊張感が強すぎる空間が苦手な私にとっては自宅での勤務は安心感があります😳

以上が私が実際に在宅勤務を行って感じたメリットでした!
それでは次にデメリットを見てみましょう!!

テレワークのデメリットは??

対応できる業務が限られる

テレワークにて対応できる業務はパソコンやタブレット、スマートフォンなどの端末を使用する業務に限られるため、現場に行き実際に確認が必要な業務など、出社が必要な業務には対応ができません。

コミュニケーション不足に陥りやすい

出社する機会が減ることにより、社員同士で顔を合わせて仕事をする機会も同時に減ってしまいます。そのため、関係性を築くことが難しくなり、チームワークに支障をきたしてしまうことがあります。また、人と会話することが減ることにより孤立感や精神的苦痛を感じる場合もあります。

「テレワークうつ」という言葉も最近耳にするようになりました。
テレワークの普及に伴い、うつ病を発症する人が増加傾向にあります。

パソコンを使用してテレワークを行っている男性が疲れている影響で額に手をついてうなだれている様子の画像

情報漏洩のリスクが高まる

自宅や会社から離れた場所で仕事をするため、情報漏洩のリスクが一気に高まります。例えばカフェや図書館で仕事を行った場合、通りかかった人がパソコンの画面をのぞき込むなどの可能性も十分考えられます。

さらに、盗難にあってしまったり機密情報を紛失してしまうという可能性も考えられます。
そのため、それぞれのテレワークの方に合ったセキュリティ管理が重要になってきます。

総務省より「テレワークセキュリティガイドライン」が出ていますので、気になる方はぜひそちらもご覧ください!

サボってしまう従業員が出てくる可能性がある/時間管理が難しい

テレワークにより上司の目がないため、サボってしまう従業員が出てくる可能性は否定できません。それにより生産性の低下につながる可能性があります。

さらに、テレワークの就業時間は社員の自己管理になるため、早朝や深夜でも仕事をすることが可能なうえ、実際の勤務時間よりも長く報告することが可能となってしまいます。就業時間に関して信用できる管理システムを利用しなければ、結果として規定以上の長時間労働となってしまう可能性があります。

対策としては、パソコンのログイン状況や仕事内容を遠隔で管理できるシステムの導入などが挙げられます。

テレワークのデメリット まとめ

  1. 対応できる業務が限られる
  2. コミュニケーション不足に陥りやすい
  3. 情報漏洩のリスクが高まる
  4. サボってしまう従業員が出てくる可能性がある/時間管理が難しい

参考:テレワークナビ 「テレワークのデメリットとは?働き方改革を成功させるポイントと成功事例」
iTSCOMforBusiness 「テレワークにはデメリットしかない?課題や事例から見る働き方改革成功への道」

以上がテレワークのデメリットです。

時間が有効活用できるなど様々なメリットがある分、セキュリティ面や時間管理の面で難しさが生まれるといったデメリットもあることがわかりました😫

実際にテレワークをしてみて感じたデメリット

先ほどは実際にテレワークをしてみて感じたメリットを挙げさせていただいたので、勝手ながらデメリットも挙げてみようと思います!

1.オンオフの切り替えが難しい

よく聞くお話かもしれませんが、私が在宅勤務の際に一番痛感したことです。

在宅勤務なので、勤務中もずっと自宅にいることになります。

環境が変わるわけではないので、人によるのかもしれませんが私にとっては仕事とプライベートのオンオフを切り替えることが難しいです……

また、在宅勤務を通じて交通機関を使って職場に行くことや、職場に行って職場の方と会うことによって自然とオンオフを切り替えていたことに気づきました。

対策としては、在宅勤務であったとしても実際に出社する時にする格好・化粧をするということでオンオフを切り替えようと意識しています!

2.家族と同居している場合、仕事中に部屋に家族が入ってくることがある

私は家族と同居しているのですが、仕事中であっても間違えて家族が部屋に入ってきてしまう、もしくは私がいる部屋に忘れ物をしたため家族がその忘れ物を取りに来るといった出来事がありました。
家族が部屋に入ってきた時、私はZoomにて会議中でしたので個人的にヒヤッとした出来事でした😰

対策としては、何時から何時までは部屋に入ってこないでほしいことを伝え、忘れ物はないかをあらかじめ確認するということを行っています😎

お母さんがテレワークをしている後ろで女の子が泣いている光景が写し出されている画像

3.わからないことがあった場合、職場の人に直接聞くことができない

仕事をしていてわからないことが出てきた時、直接対面して職場の人に聞くことができません。
もちろんメールや電話などで質問することはできますが、この状況をどのように質問したらいいかわからない、またメールや電話をして質問する程度のことなのか、と悩んでしまうことがあります。

どうしてもわからない場合はメールや電話にて質問をしていますが、出社して直接顔や存在が見える状況のほうが質問しやすいだろうなと痛感しました😥

私がテレワークを実際にしてみて感じたデメリットは以上です!!

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テレワークの意味と形態、メリットデメリットに関しての内容でした!

新型コロナウイルスの影響でよく耳にするようになったテレワークについて、少しでも読んでくださった方の助けになれていたら嬉しい限りです😊

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!

テレワークについてまとめた記事が他にもありますのでぜひ見てみてください。

作者情報

医療業界からIT業界へジョブチェンジしました!
安室奈美恵さんが大好きで、日々安室奈美恵さんの曲から元気をもらっています!!