画像圧縮のいろは【非圧縮,可逆圧縮,非可逆圧縮とは?】

画像圧縮のいろは【非圧縮,可逆圧縮,非可逆圧縮とは?】シンプルに解説

こんにちは。超絶怒涛のAppleユーザー、ご飯固めです。
幼少期には初代マッキントッシュでミッフィーちゃんのゲームをしていました。
今思うと、ミッフィーちゃんのゲームをするなんて贅沢で生意気ですよね。

はい。
今回は、前回私が書かせていただいた「画像のいろは」からの派生、「圧縮のいろは」です。良いタイトルは思いつきませんでした。
「画像のいろは」では圧縮については全部で5行くらいにまとめたような気がします。(数えたら10行ほどでした)

私的には話し足りないところがあったので番外編がてら書かせていただきます。

圧縮とは

画像や音楽ファイルをギュッと小さくすることです。

本当は元のままで何も手を加えずに保存できるのが一番良いことですが、もし、ものすごく内容の大きいファイルがあった場合、圧縮して小さくしなければ、PCの容量を圧迫してしまいます。
WEBサイトに掲載すれば遅延の原因にもなります。
ものすごく内容が大きいわけではなくても、小さいに越したことはありません。
ゆえに圧縮してファイルの内容をできるだけ小さくする必要があるのです。

圧縮方法には、非圧縮、可逆圧縮、非可逆圧縮の3つがあります。

容量の大きさが難点。非圧縮

非圧縮とは読んで字の如く、圧縮をしない保存形式です。
圧縮をしないということは画像が元々持っている解像度だったり、
色彩、画像のサイズ、内容を損なわずに保存できるということです。

ですが上記したように、PCの容量を圧迫しますし、WEBサイトの遅延の原因になるので、その辺りを考える場合にはお勧めしません。
主に写真の印刷現場で活躍したりするようです。

最適!可逆圧縮

可逆圧縮はJPEGやPNG等で使われる圧縮方法です。
圧縮しても、また元の状態で開くことができるという方法です。

今回は浮き輪に置き換えてお話しします。
膨らんだ浮き輪が画像。
この浮き輪から空気を抜いてしぼませ、小さく畳むのが圧縮。

「また浮き輪を使いたいな〜」と思ったら、
浮き輪を膨らませます。これが逆圧縮です。
逆圧縮は圧縮したものを圧縮前の状態にすることです。

最初の膨らんでいた浮き輪と、一度空気を抜いて再び膨らませた浮き輪。
これは同じもので、全く変わってないと言っても間違いありませんよね。
大きさも色も形も変わりません。

長々言いましたが、まとめると可逆圧縮は、

“元画像を保存する際には小さくするけれど、
また開く際には圧縮する前と変わらない画像が開けるよ。”

という方法なわけです。

容量の小ささ重視。非可逆圧縮

非可逆圧縮は、一度圧縮すると逆圧縮ができない圧縮方法です。

トマトを切ったら、元の状態には戻せません。
トマトが画像、切るのが圧縮とします。
切れたトマトを何となく元の形に組み立てることは出来ても、
出てしまった果汁やタネは戻せません。
ですが、まあ、切れてしまったけれど、良い感じに組み立てればトマトには見えるし、果汁がなくなった分、元の状態より小さくなって軽くもなりました。
めでたしめでたし。

というのが非可逆圧縮です。

機械的な処理方法

上記では例え話をしましたが、もう少し具体的に話していきます。

画像にはたくさんの色や情報が組み込まれています。
例えば色で言うと、同じ暖色でも赤、ピンク、オレンジ、茶色、黄色、朱色、コーラル、茜色、サーモンピンク、緋色、くるみ色、ショッキングピンク…etc.
と、あるわけです。

綺麗な紅葉の木の写真など撮ったときには、上のようなたくさんの種類の色たちが隣り合っているでしょう。

非圧縮前の画像の一部分が、機械的に見て

赤、赤、オレンジ、赤、ピンク、赤、赤、赤

と並んでいたとします。

可逆圧縮の場合

可逆圧縮の場合は、
赤(Red)をR、オレンジ(orange)をO、ピンク(Pink)をPとしたとき、
R2、O1、R1、P1、R3
と処理されます。

それぞれの色の数と並びの情報は、短縮されていますが通じますよね。
詳細な情報が短縮して記録されているだけなので、
また開く時には非圧縮前と同じ状態が再現できるのです。

非可逆圧縮の場合

では非可逆圧縮の場合は、先ほどの
赤、赤、オレンジ、赤、ピンク、赤、赤、赤
という文字列を見て、非可逆圧縮先輩が一言つぶやきました。

「全部赤でよくね?」

絶句とそれに伴う静寂が我々包みます。
先輩は、赤が多いと言う理由でオレンジとピンクの存在を抹消しようとしているのです。
これは大問題です。このオレンジとピンクがいないだけで、どれだけ画像が変わってしまうか先輩は理解していません。
この反論にも非可逆先輩は言います。

「君ら、色の区別つかないじゃん」

またも絶句。そう。私たち人間は機械に比べて認識できる色は限られています。
写真のように色が細かく散りばめられているものであれば尚更です。

紅葉の写真を何千個にも分割した時、その中の1個がオレンジから赤に変わったところで気付くでしょうか?気づかない人の方が多いでしょう。

ですがその代わりとして、可逆圧縮以上の圧縮率、
つまりファイル容量を超小さくしてくれるわけです。

そりゃそうですよね。情報量が3色から1色に減っているんですから。

私たちが非可逆先輩に頼るときは容量の大きさに困っている時です。
ならば私たちに出来ることは、黙ってうなずくことだけ。
やってください、と。

まとめ

今回は圧縮方法の詳しい説明をしていきました。
書いてて思ったんですが、私はすぐ擬人化する癖がありますね。

可逆圧縮は、元の状態を維持しつつ、内容を小さく出来る方法。
不可逆圧縮は、元の状態には戻せないが、可逆圧縮より内容を小さく出来る方法。

説明した圧縮方法を使って保存する画像形式についてはぜひ、
「画像のいろは」を読んでみてくださいね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

作者情報

ご飯が固いと大喜びのIT初心者。年齢に似合わぬ細すぎて伝わらないネタを言うのが得意です。
今はIllustratorとPhotoshop、HTML・CSSを勉強中。